弁護士という仕事の魅力

2015.08.27更新

 こんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 

 「いやー,寝冷えしちゃったよ。」という日々も終わりを告げ,今日も当事務所は熱気にあふれております。

 熱気と言えば,最近は世界陸上をよく見ていますが,陸上競技は分かりやすくていいですね。

 足が速ければ勝つ,やりを遠くまで投げれば勝つ,高いバーを飛び越せば勝つ。

 「シンプル イズ ベスト」とはよく言ったものだとひとり感心しております。

 

 「シンプル」に考えるということは,日々の業務にも通じるものがあります。

 単純明快な議論は,すべての人の心を打ちます。

 すなわち,優れた議論というものは,小難しいものなのではなく,聴いた人がすっと理解できるものだと思っています。

 

 

 この度,母校の法科大学院からオファーを受けまして,近日開催される入試説明会でお話をすることになりました。

 内容としては,法科大学院での生活,司法試験,弁護士業務の内情などが指定されています。

 

 法科大学院の生活と言っても,私が学生をしていたのはかれこれ4年ほど前のことですので,現状とは変わってしまった部分も多いかと思います。そこは,優秀な在校生に語ってもらうことにしましょう。

 

 司法試験と言っても,私が受験したのはかれこれ3年ほど前のことですので,現状とは変わってしまった部分も多いかと思います。そこは,優秀な受験生に語ってもらうことにしましょう。

 

 そうすると,私が語るべきなのは弁護士業務の内情ということになりますが,いったい何を語ればよいのか,考えあぐねているところです。

 

 私の話を聞きに来るのは,法科大学院の受験を検討している人ということですから,大学生が最も若い世代になると思われます。

 私が法科大学院を受験したころは,まだ合格率7~8割とか言われていた時代でしたから,説明会の雰囲気も明るかったと記憶しています。

 時は流れ,現在では,合格率の低い法科大学院が強制的に閉校させられる時代になってしまい,受験生にとっても気が気でないのではないでしょうか。

 運よく合格できたとしても,ニュースを見れば弁護士の就職難ばかり。これから受験する人はよほどの自信家かよほどの楽観論者でなければ心が持ちませんね。

 そんな不安を抱えている受験生に希望のある話をするのが私の役目のように感じています。

 

 まず,司法試験の合格者数が減っていると言いますが,旧司法試験よりは受かっています。

 合格率が25%程度だと仮定すると,全体を4つに分けてその一番上の層に位置すればいいわけです。

 一番下の層は,短答式試験で足切りに遭いますので,残った階層は3つです。

 その階層を,「良い答案」「普通の答案」「ダメな答案」に分けるとすれば,「良い答案」を書けば合格する計算です。

 「超優秀な答案」を書けと言われればそんな自信はないですが,「良い答案」くらいなら書けそうな気がしてきませんか。

 これで合格間違いなしやな!(気持ちや!)

 

 次に,弁護士の就職難といいますが,なんだかんだで大多数の修習生は就職できています。

 前に比べれば内定が決まる時期が遅くなっているというだけであり,ほとんどの事務所で業務過多の状態が続いています。

 金銭面での待遇はあまりいいとは言えませんが,お金持ちになるために弁護士になるわけではないでしょうから,そんなに大きな問題ではありません。

 私自身,就活の状況は最悪と言ってもいい状態でしたが,今ではこうしてブログを書ける身にもなりました。

 人生なんとかなります。(心配すんな!)

 

 最後に,弁護士の仕事はとてもいい仕事です。

 一日とて同じ一日がやってくることはありません。毎日新鮮な驚きに満ち溢れています。

 所長弁護士や先輩弁護士はいますが,上司ではありませんので,指示に従う必要はありません。

 自分の信じるところに従い,自分で責任をとれる仕事です。

 事件の種類はあくまで多く,業務の幅はあくまで広く,法廷で尋問をすることもあれば,刑事被疑者に接見に行くこともあり,高校で出前授業をしたり,弁護士会の委員会で発言したり,裁判所からの委嘱で破産管財人をしたり成年後見人になったり,現地調査のために出張したり,執行の立会いをすることもあります。

 辛いことがあっても,専門的職能であるという自負がそれを乗り越えさせてくれます。

 自らの頭脳と肉体が機能する限り,死ぬまでできる仕事です。

 

 日々の業務で心がけていることがあるとすれば,何事もシンプルに考え,シンプルに説明するということです。そして,この考えは,法科大学院の授業で学んだことです。

 予備試験に合格して法科大学院をショートカットしようとする学生がいることは残念でなりません。

 ぜひ法科大学院で充実した日々を過ごされることを祈っています。

 

 

 あぁ,普通に原稿を書いてしまった。まぁ,たぶん当日の出席者には気付かれないでしょう。

 今日のところはこれにて失礼をば。

投稿者: アダジオ法律事務所

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