風は西から吹く
2015.06.29更新
こんにちは。
横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。
私事ですが,先週土曜日から日曜日にかけて,広島に行ってきました。
突然のカミングアウトですが,私は広島東洋カープのファンです。この話をすると,「おまえは横須賀出身なのになぜベイスターズを応援しないのか。ベイスターズたまごは食べないのか。」というお叱りを受けそうですが,かれこれ20年来のファンですので,何卒ご容赦願います。
一緒に観戦をしたのは,広島で検察官をしている修習同期とその奥様,名古屋で弁護士をしている修習同期とその未来の奥様です。私だけ一人で参加している点については,私がその痛々しさを最もわかっていますので,できるだけ触れないようにお願いします。
対戦相手は,中日ドラゴンズでしたが,名古屋の弁護士の意向がもろに影響しているのは言うまでもありません。もろもろの理由により,ドラゴンズファンに囲まれて観戦しましたが,こんなにいたたまれなくなるとは思いませんでした。杉山のホームランの時だけは,観念して前の座席のおばちゃんともハイタッチしてしまいましたが,それ以外は頑なに起立することを拒みました。思想・信条の自由(憲法19条)の問題を肌で感じることができ,非常に有意義な時間だったと物思いにふけっています。
その後は,広島名物のお好み焼きを食べ,久しぶりの再会談義に花を咲かせ,他の修習同期の最近の動向についても意見交換しました(なお,修習制度については,今年の9月頃に特集記事を書こうと思っていますので,それまでお待ちください。いま書いてしまうと司法試験の結果発表の際に書くネタがなくなってしまいますので,そこのところはご理解ください)。
独りで事務所をやっていると事件に集中できてよいのですが,周りのスタンダードから置いて行かれる恐怖もあります。そのため,他の弁護士や検察官の意見が聞ける機会は非常に貴重でしたし,とても勉強になりました。話をしながら,もっともっと頑張らなければならないなと痛感しました。
その日はホテルに泊まり,翌日は広島市内を歩いて回ることにしました。ホテルが平和公園の目の前にあったということもあり,まずは平和公園及び原爆ドームを訪れることにしました。
私は同じ被爆地である長崎で修習をしていたのですが,原爆投下に対する想いについて,その違いをおぼろげながら感じました。長崎は,「祈り」をテーマとし,ただただ犠牲者の冥福を願い,再び戦争の惨禍が起こることのないようにしたいという気持ちが強かったように思います。これに対し,広島は,原爆の悲惨さやむごさを強調するような言葉が慰霊碑を始めとして多く見られたように思います。その違いを語るほどの言葉は持ち合わせていませんが,広島が史上初の原爆投下地になったという事実や陸軍の司令部が置かれていたという土地柄であったのに対し,長崎はキリスト教が広く布教し爆心地が市街地から少し離れた浦上だったという事実が影響しているように思います。
原爆ドームを見た後は,広島城を見て「へぇー。赤穂浅野藩の本家かぁ。」とマニアックな情報に興奮し,広島高等裁判所・地方裁判所と広島地方検察庁を写真にとってはしゃいだりしました。裁判所から出てきた年配の男性が私を不審者を見るような目で見てきたのですが,あれはきっと高裁判事だったように思います。
判事!あのときの不審者は横須賀で弁護士をやってるミーハーな男です。申し訳ありませんでしたm(_ _)m
お土産を買おうとして駅前の福屋百貨店に行ったのですが,カープグッズのオンパレードに理性をなくしてしまい,結局自分で使う用の大量のグッズを購入して資金が尽きてしまいました。広島はカープファンにとって天国のような場所ですね。とりあえず,三色ボールペン(赤・赤・赤)は仕事で使おうと思います。
旅行を終えた今,日常の生活に戻っていますが,現地でいわれた言葉の中で最も印象に残っているのは「貫禄が付きましたね。」という一言です。痩せろということですね。善処します。
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