弁護士の日常生活

2015.06.09更新

 みなさんこんにちは。

 横須賀のアダジオ法律事務所の弁護士の角井です。

 

 先週土曜日には,年に一度のビッグイベントがありましたね。そう,いわゆる「AKB48選抜総選挙」ですね。

 今年の映像については,時間がなくてあまり確認できていませんが,例年通りであれば,今年もいたはずです。

 「開票時に立ち会って,順位結果を入れた封筒に割印をする弁護士」が。

 

 別に非難するつもりではありません。むしろ羨ましいと思っています。

 

 このように,弁護士の活動領域は拡大の一途を辿っていますが,我々のような「町弁」は日頃どんな生活を送っているのでしょうか。

 私のスケジュールからひも解いてみましょう。

 

 

1.裁判期日に出頭する

 弁護士のイメージといえばこれですよね。法廷で証人を追い詰める弁護士の姿。

 2時間ドラマなどでは,ベテランの俳優さんが演じたり,若手女優が演じたり,連ドラでは横分け毒舌弁護士が出て来たりするあれです。

 実際のところ,貸金トラブルや借家トラブルなどの民事事件では,あのように尋問ばかりしているわけではありません。

 期日までに提出した準備書面(言い分をまとめた書面)を元にして,次回の期日までに原告・被告がどのような準備をするのかが話し合われます。

 最後に,次回の期日の日程を決めて,その日の裁判は終わりです。

 内容にもよりますが,10分もあれば終わるのではないでしょうか。

 刑事事件の場合は,その日のうちに証人尋問や被告人質問もやりますので,大体1時間くらいはかかります。

 民事事件は事前に提出する書面の作成が大変ですし,刑事事件は当日の尋問が大変ですので,それぞれ準備は欠かせませんね。

 

2.準備書面を起案する

 先ほども話したように,民事事件では,裁判期日の約1週間前までに準備書面を作成して,裁判所と相手方に送ります。

 裁判期日に出頭したりして事務所にいない時間も多いので,弁護士が事務所にいるときはたいてい何かしらの書面を作成しています。

 日頃思うのは,法律相談や打ち合わせでは「しゃべり」のスキルが求められるのに対し,書面では「語り」のスキルが求められるので,どちらもなくてはならないということです。

 ちなみに,あなたはどちらのスキルが優れているのかって?  ・・・いやー,関東地方も梅雨入りしたらしいのでじめじめしていやですねぇ。

 準備書面以外にも,交渉事件の意見書を起案したり,期日報告書を起案したり,保釈請求書を起案したり,作成する書面には様々な種類があります。

 なお,いま必死にブログの記事を作成しているのも,立派な弁護士業務の一環であります。

  

3.依頼者との打ち合わせを行う

 事件を受任した直後や相手方からの反応があったときなど,今後のやり方を決めていくうえで依頼者の方との打ち合わせは欠かせません。

 弁護士は,依頼者の代理人として活動していますので,依頼者が望まない解決をするわけにはいきません。

 ただし,その一方で,弁護士は依頼者の伝言役ではありませんので,専門家としての見地に基づいて,ある程度自由な行動ができますし,それが求められていると思います。

 事件処理の大きな方向性について決定した後は,弁護士にお任せいただきたいと思います。

 ちなみに,依頼者との打ち合わせは基本的に事務所で行われますが,刑事事件で勾留中の被疑者・被告人の場合は,警察署や拘置所で行います。

 被疑者・被告人と弁護人との接見は,憲法上保障された権利なので,本来であれば何時に行っても構いません。

 ただし,実際には,食事の時間や洗面の時間,運動の時間,就寝時間などがありますし,一般の方との面会時間もあります。

 色んな考え方があると思いますが,私は接見の時間でもめるのが嫌なので,接見しやすい夜間に行くようにしています。

 なので,午後5時以降に事務所の電話が繋がらないのは,よく接見に行っているためです。決してサボっているわけではありませんのでご理解ください。 

 

4.市役所などで法律相談を行う

 昨今はどこの市区町村でも無料法律相談が行われています。

 もちろん,当事務所がある横須賀市でも毎週月・水・金曜日に無料法律相談が開催されています。

 この相談は,横浜弁護士会横須賀支部所属の弁護士が当番で担当していますので,私も担当日には横須賀市役所に行って相談を行います。

 いまの時代はいろんな事務所で無料法律相談が受けられますが,かつては無料相談といえば市役所の相談くらいでした。

 無料である分,弁護士を指名することはできませんし,直接事件を依頼することもできません。

 ただ,私としては30分という限られた時間内で,解決への一定の方向性を出せるように全力で取り組んでいます。

 他の先生方もそうでしょうし,市役所の法律相談だからレベルが低いということは全くないと思います。

 こんなことを書くと,当事務所の無料相談を受ける必要がないように聞こえてしまいますね。

 違いますよ。

 当事務所にご相談いただければ,そんな全力で相談に取り組む弁護士を指名して相談できますという話ですよ。

 

5.研修会に参加する

 弁護士というものは一生勉強です。もう一生分勉強した気もしますがそうは言ってられません。

 法律や制度といったものは常に変わっていきますので,勉強をやめると弁護士を続けられなくなってしまいます。

 幸いにも私が所属している横浜弁護士会では,よく研修会が行われますので,私も時間の許す限り参加するようにしています。

 本日も研修会がありますので,この後参加して来ようと思います。

 司法試験までの勉強もなかなかに大変だったと思いますが,弁護士になってからの勉強の方が100倍つらいですね。

 ですから,もしいまこのブログを読んでいる受験生諸君がいたら伝えたい!

 「司法試験は,基本書を読んで試験対策をすれば必ず受かるので諦めないでほしい」と。

 あれ,何か趣旨が変わってしまった気もしますが,きっと気のせいですよね。

 

 

 他にもさまざまな業務を行っていますが,代表的なところは紹介できたかと思います。

 ちなみに,冒頭に述べた選抜総選挙ですが,今年は諸事情により投票しませんでした。

 すると面白いものですね。選挙を客観的に見られるので,新鮮な気持ちで楽しむことができました。

 感想としては,私がお気に入りのメンバーがたくさんランクインしてよかったなぁと思います。

 お気に入りのメンバーが誰なのかについては, 私に会った機会に聞いてください。

 

投稿者: アダジオ法律事務所

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